2016年4月21日木曜日

確定申告、一応申告終了ネギライ作戦 しょの弐

 インドネシアでは3月末までだった個人申告。
「インターネットを活用してスマートフォンからでも申告できますぜ。」とか
「NPWPを取得して申告しておかないと、今後家とか車とか買えなくなりますぜ。」とか
「ネットで繋がっとりますやん。モー逃げられましぇん。」とか、政府は色々頑張ったよね。
ま、サーバーがダウンしてマニュアルでもって締め切りも4月末に後退したけど。
どれ位の負荷が掛かるか知らんかったんか?もしくは敢えて国民を油断させる策なのか?


 で、無論、企業体へも同じ様に「ネットに繋がっときなはれ。2016年6月からはワルンから大企業に至るまで全部の企業がネットで簡単申告出来る様にするけど、ネットで繋がった分、取り逃がしませんぜ。」
って威勢が良かったやん。
フタを開けたらサーバーが全く足りなくて従来通りの紙と人間による遣り取りになりそうやん。
サーバーが足りん(税務署のオバハンの御言葉)って、前以て計算してないっすか。
サーバー費用を持ってくれる企業には優先してネット申告が適用される。っつー事やけど。
徴税っつーのは裏側はホンニャラホンニャラであったとしても、表向きだけは平等性の姿勢を見せないかんやん。
はぁぁぁ、政府の信用に対する国民の意識はグッと何処かへ遠ざかったんじゃね。
あ、初めっから信用していないっすか。
今後インドネシア政府が構想する様に個人も企業も全てがネットで繋がってもね、
先進国以上のネット・セキュリティを用意してるんかいな。
まさか、無料セキュリティ・ソフト一択?AVG?Panda?King?っすか?ハッカー対策とか万全だよね?
 インドネシアへの税金支払い?んなもん支払いますよ。
相互的に日本で働くインドネシア人も徴税されているんやろうからね。
ただ、税金への透明性や平等性を最初っから度外視している姿勢が悩ませるんよね。
そんな悩んだ者同士が互いの疲労を労うべくして海に出た訳なのさ。

 流し網漁の小型ボート7艘が、陸地から300m幅10m足らずの僅かな桟橋の周囲を蠢く。
桟橋上の釣り人は流し網漁の小型ボートが動く度に、竿をあげては入れ直しをしている。
そんな様子を眺めながらボート上で休憩。
そして二本目。潜行は桟橋先端から15m程陸地側、桟橋東部側。
互いに現役プロと大昔のパチモン・プロ故に、ボートからバックロール即潜行開始。
一本目よりも透明度が悪い。緑色フィルター越しに精々5~10m。
潜行しつつ桟橋内部に移動しようとした途端に流し網が立ち塞がる。
深度は未だ5mも往っていない。
桟橋の東側の柱々を網が海底まで覆っている。
そして流れが東側から西へ始まった。
流し網【WWF より画像を拝借。】
魚が網に頭部を突っ込ませてもがいている。
何十匹かは網から出せたけれど。
逃げられた魚の半分以上は一瞬元気良く動くが徐々に海底に沈んでいく。
流れに抗いながら半時間程其処にいた。
桟橋東側の海綿類もガリガリと網に削られて落ちて行く。生物の棲家も破壊されていく。
いつもの様に生物観察をしたくても、海底まで延びた網が流れに揺られて桟橋内部まで触手を伸ばしてくる。
桟橋内部でのダイビングは危険故に止めた方が良い。
タンクや1stステージ部に、暴れる網が引っ掛って往生するだけだ。
打ち捨てられた網の塊の中には数百匹のゴンズイ死体。
海底も死体だらけ。何処に行っても死体だらけ。
これ以上潜っても不愉快且つ無意味と悟り、流れに身を任せてフロートを打ち上げる。
ボートに上がって眺めるに、お客を連れてエントリーした数グループがエントリーから5分も経たずに浮上してくる。
お遊びダイバーとしては今迄で最低最悪の海であった。
例え、透明度も良くて流れが無いとしても、次回も同じ光景があるのならジェティ・ポイントはお気に入りから削除だな。
レジャーダイバーが態々やって来て楽しむ景色ではなかった。

 ほんの数日前にペットのお魚を失った教導隊長の心内は如何や。
「人類よりもワンコ!」を心に秘める些か偏屈野郎なる私も、現場ではミクロ的思考に陥ってしまったのだった。
ボートに上がって落ち着いて思考しむるに、ネットを張らしている大元部分を掻っ切りネットを落とした方が、
引っ掛った魚は救えずとも、被害の増加を食い止められたに違いなかった。
が、その思考も所詮は視野の狭いミクロ的思考に過ぎない。
マクロ的には私が魚を逃がした行為は実に愚かで無意味な行動なのだ。
全く人間って厄介な思考を持ち合わせているよね。
お腹を空かして苦しむ乳児が目の前に居いれば何とかして助けたい気持ちになる。其れは否定できない。
しかし、そんな人達が怒涛の難民団体となって押し寄せてくると、マクロ的には押し返さざるをえないでしょ。

 地元の猟師さんだって生活をかけて高い網を購入して桟橋全体を網にして漁をしているもんね。
桟橋上で地元に入場料を払って釣りする人達だって、あの状況では釣りにならん筈だわ。
この事で最初にコンフリクトが起きるとすれば、漁師vsダイバーよりも前に漁師vs釣り師だろうね。
魚さん達にしても、食物連鎖の一環として死ぬのが運命やも知れぬ。
しかし、あれだけの海底に転がる死体全部が、他の生物の生命の源になるんかいな?
半分以上は腐食して朽ちるんじゃないかな。
今回の事で殊更誰かを悪者にする気は全く無い。
ジェティで流し網を施設し、エンジン音やシュノーケルで魚を追い込んで漁を始めたのだって最近の事だし。
それで、漁が上手くいくのを眺めれば、他の漁師だって網を買って同じ事を始めるでしょ。
で、チィ~ッと賢いのが、桟橋そのものを利用して網を張ったんでしょうな。
多分、その辺りの漁としては過渡期なんだろうけれども。
多少荒っぽくて幼稚なやり方であっても、彼らは生活を賭けている。
ダイバーと釣り人と漁師の共存関係?んなもんを唱えてたら、頭が御花畑になるっじょ。
核なき世界平和を唱えるのと同じっすよ。
一時的な共存関係が超偶然で成り立っても、其れは僅かなバランスのズレによって一瞬で崩れるもんよ。
 ジェティがダイバーの個人的所有物でもない限りは地元の方々の意向で好きにさせるのが原則でしょうな。
魚を捕り尽くそうと、川に水銀をゴッソリ流したって、地元民が好きにすれば良いよ。結果責任もキチンと受け取るべきだがね。
ダイバーはメッシュバッグがあれば何処にでも行けるけれども、地元民は簡単に移住はできないもんね。

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