オフィスで今回一緒に潜るロシア人夫婦イゴーリとカチャを紹介される。当初3人のロシア人と言われていたが細かい所は追求しない。此の場合2人も3人も片手で足りる分には同じなのだ。足の指が必要になると又違って…。旦那イゴーリはロシアで某ダイビング機材の輸入販売の元締めだと。異常にデカイ。既成のウェットスーツで包めるのか疑問なデカさ。手にはオーダーメイドだと自慢するフルフィット・フィン。フリーダイビング用の奴なのか。キリル文字でもハングル文字でもない怪しい文字の付いたフィン。床の30cm角のタイルに置くと4枚分の長さ。つまり120cmのフィン。奥さんのカチャは身長が175cm位だが小さく見える。彼女は一応地元では食って行ける歌手なのだと。しかし歌手としての将来に不安もあり、現在は語学の学校を数校所有しているのだとか…。名乗った私には、日本人と話すことが初めてである事。個人的には慣れっこであるが名前から日本の某提督の話になる。そう、世界では日本の某提督は実に有名で尊敬を受けているのだ。しかも日露の海戦スコアは未だ日本が勝ちまくりだしな。
夫婦であっちこっちの海を潜りまくっているそうな。しかし未だにマンボウに出遭っていない。故にヌサ・ペニダ。クリスタル・ベイで一人当たり3本全てのタンクを使い果たしたいのだ。と強烈に主張するのであった。R隊員・イゴーリ・カチャ・私の4人で即船着場に向かう…訳ではない。サヌールのダイブショップを彷徨うのだ。何故ならばイゴーリが着用可能なウェットスーツが見つからないのだ。4,5件を漂う後にやっとウェットスーツを借りる。そんでサヌールのビーチ。其処で今回雇ったガイド、ドゥィ嬢とも合流。此の時期ってひょっとして未だ海水温度が高くてマンボウは見られるのか怪しくないか?という質問をガイド・ドゥィ嬢にコッソリと尋ねる。「テヘッ、怪しい。」と言う答え。彼女の話では異常な気象がバリの潜水ポイントの各地に影響し、海に棲む生物にも影響しているそうな。サメの居ないシャーク・ポイントとかアッチコッチのガイド仲間で危惧しているらしい。我々だけでチャーターしたボートは波にもまれてクリスタル・ベイに到着。カチャ夫人、クリスタル・ベイの浜辺を見るや、ダイビングしない!っと宣言。浜辺に船を寄せる様に要求。更衣室が船首にあるにもかかわらず何かバスタオルを巻いて着替えるカチャ。浜辺まで20mの所で防水バッグと共にドボン。イゴーリが「ロシア式バカンスではダイビングを目的にやってきても、途中で他のものに興味がわくとドーでも良くなるのだ。だから多くのロシア人は海外でダイビングツアーに参加する場合はロシア人だけで行動をしたがるのだ。我々の多くは前の晩の酒が旨ければ其方に集中し、翌日のダイビングが流れても問題が無いのだ。だが、其のダイビングツアーに他の国民が混じるとトラブルになるのだ。」と説明する。全ては自己責任で我関せずの私、ロシア人客と触れる事に慣れているR隊員とガイド・ドゥィ嬢と共に全く気にしない。イゴーリの話では、やはり暖かい海と強烈な日差しに憧れるロシア人の性なんだろうね。肝心のダイビングは、予想通り本来ならば20℃近くで身も凍る海水の欠片も無く、30℃というホッカホッカな海水であった。しかも強烈なアゲインストの中で、崖に摑まり鯉幟と化してマンボウを待つが、そういう生物は現れず。イゴーリーの気持ちは判らないが相手は生物。出る時ゃ出る。出ない時は…。しかし、寒さ嫌いで重装備をしてきた私もビックリな微温湯であった。
サヌールの浜に戻り、速攻で打上げの宴が開かれる。イゴーリ夫妻は日本の事を殆ど知らない。私もロシアの事はホンの挨拶会話とボルシチとピロシキとネット上でのオソロシア伝説位しか知らぬ。そんな中でお互いに興味のあることを尋ね合い交流が生まれるのだ。コレコレこーゆー話をこんな媒体で見聞きしたが、貴殿若しくは貴殿の周りで実際に体験した奴は居るのか?とかね。遠慮無く自分の考えをぶつけ合うのである。そこから新しい情報や思考が得られて楽しいのである。NHK(日本ハングル協会)等のマスコミ情報とは大いに異なる生の話が出て来る事の方が多いのだ。
今迄の「耳年寄り式一方的思い込み」へのカウンターとなり相互理解にも大いに役立つのだ。
曰く
・日本人は犬を食うそうだが其れは受け入れられない。
・日本の漁民はサメを捕えて鰭だけ千切ってしまう。
・日本のサムスン携帯電話は優秀であるが私の持っている米国発のSony携帯電話もエレガントである。
・日本の首相はオバサンになったのか?
全て私が答える前にR隊員とガイド・ドゥィ嬢が正確な間違いの指摘と訂正を行ってくれたがな。
但ぁし、思い込み的な物全てが間違いとは限らぬが。
第三国の人が描いた下記図でも証明されておる。
外国人がロシアで生活すると物価の高さに驚くらしいが如何か?と言う私の問いにイゴーリは頷いた。
「安心しる。お前はロシアに来たら私達が守るから物価は安くなる。そーゆー道がある。」彼がロシア的英語で話した。
そんな色々な国の連中と一緒に潜れるのがインドネシア、特にバリでのダイビングの楽しみの一つなんだろうね。
途中で宴に混じって来たのは、バリ島でオーダーメイドのウェットスーツ屋のボスN氏だ。氏はインドネシア人の奥さんと其の間に子供も居た。バリ島で上向きのダイビング産業景気に漏れず氏の会社の売り上げもうなぎ登りだったらしい。所が!会社の景気が好くなる時に落とし穴が掘られていたのだ。突然、入国管理官がやって来て不法滞在の罰金と国外追放を受ける。N氏とR隊員の話では、景気の良くなった会社が欲しくなった元奥の一族が奥さんを説得して、こっそりと滞在許可を取り消され、子供も取り上げられ、裸同然で家庭&会社・財産御取上&国外追放になったそうな。現在N氏の友人のダイビングショップ・オーナーの援助の下で再起を狙っているそうだ。ウェットスーツの生地の輸入先だけはN氏が押えているらしい。
ガイド・ドゥィ嬢が「バリでは良く在る御話だよね。」と頷くのだ。
>>世界では日本の某提督は実に有名で尊敬を受けているのだ。
返信削除山本晋也監督って海外じゃ有名なんだー!!。
さすがエロは世界共通!!
って勘違いした。
そーいえば、
返信削除「ロシア人って凄いよね!
だって毎日本物のロシアンルーレットをしてるんだもん。」
っと、軽く普通に言ってのけた外交関係業の方がいらっしゃったなぁ。