2013年12月28日土曜日

ぷろふぇっしょなる

 某所に一人の女性が居るとする。
年齢は40代半ば。Jawa島中部の出身。
首都の有名大学の某コースを凄く優秀な成績で卒業。
宗教には熱心でジルバップを常に着用し敬虔なムスリマとして過ごしている。


来年早々に10歳年下の男性と結婚する予定。
数年前に今の職場に転職。
彼女のエリートキャリアからすれば当然のステップアップ。

 問題は彼女の体調。
此れが数年前から不調。
咳がヒドイ。
微熱が続きまくり。
以前から職場の同僚や上司から検査を勧められていた。
本人は御祈りを欠かした事がない敬虔なムスリマ故に健康だ。
と、ムスリマではない我々には理解し難い理由で拒否を続けていた。
結婚を間近に控えた事や行動に支障をきたす程酷い咳が頻繁に起き始めた事で
とうとう検査に応じる。
否、嫌々応じたらしい。又、その時担当した医者は半日かけて説明したが聞き入れてくれなかったらしい。
結果は上司にも届いた。
だが彼女はその結果を認めない。
上司は彼女の検査結果を知り適切な処置を彼女に要請するが拒否される。
頑なに検査結果を認めない彼女に行った職場組織の処置は首都の病院へのアゴアシ付きでの再検査。温情溢れ過ぎ。
(何て優しい会社なんだ!ホンマに此の国の職場なんかぁ?)
再検査でも結果は一緒。其処の病院でも医者の説明に耳を貸さず、上司の要請は無視されたまま今に至る。

検査結果は「結核」。
マイコバクテリウム・ツベルクローシスって舌を噛みそうな菌が起こすらしい。

上司の求めた適切な処置とは、職場でマスクを着用する事。それだけ。
結核は空気感染する。
ウィキペディアによると
『多くのアジアやアフリカの国では約80%の人が結核の感染(=発病ではない)検査で陽性を示す』
現実には、インドネシアでも保菌者が国民の約8割らしい。
感染者野放し状態。
伝染病棟はあるけれど、実際には伝染病に罹るとマズい状態の患者を隔離するのが目的だ。
日本とは真逆な運用。

彼女の言い分
私は実に敬虔なムスリマだ。アッラーにのみ忠誠を示す。
医者の話は一切認めないし、その指示には従わない。

 私の会社の元役員が死んだ。
癌で死んだ。
3歳と0.5歳の子供達と奥さんを残して。
若い故に進行が早かった。
今書いている女性の話は悔やみに伺った際に聞いた与太話。

 ま、彼女はプロですわな。
当地では珍しく毎日時間通りに出勤し、
絶対にマスクは着用せずに、
怒涛の如くに突き上げる咳を飛ばしつつも、
仕事に打ち込む。



細菌を撒き散らす事は気にせずに







某病院で







病気に苦しむ子供達の為に、医師としてな。

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