六月辺りから何と無く王子と企んだんですわ。
たまたま痛風潜水隊の隊員が複数、帰国後に住んでいたのもその理由なんです。
ついでに東西南北と散って帰国した隊員にとっても、
位置的にド真ん中で、JTの売上を掠め取って借金返済を続けるJRの始発でも午前中に集合可能っつーのも大きな理由だったんですわ。
そんで、恐る恐る計画を始めたんすよ。
各隊員が集まれる所だけ集まって飲食する、痛風潜水隊の「痛風」部分だけの強化作戦を。
敦賀→近江八幡→スピンアウト&アドリブで下関 っつー世間的にも全く脈略のない動きだった。
だが、我々隊員には美味い物を食い尽くす意味での脈略らしきものは在ったのかも知れない。
6月の或る日に日本に点在する隊員の方々へメールを打った。"「敦賀」から始まる肉欲作戦ってどーよ?”と。
早速に各隊員からのオススメポイントや美味いもの情報が集まった。
イチヂカン中尉からは”肉食べたーぃ。アツガー良いね。” との反応が。
・・・帰国しても安定のイチヂカンであった。
K教導隊長発のメールでは署名がTSURUKOと変更された。
構想半年、肉欲巡行の旅が11月半ばの週末に始まった。
実は私は一応都民なのだった。今回の一時帰国の目的の一つが金色運転免許証の維持更新だ。
実家から北九州空港-羽田を経て、運転免許証の更新を行うために都内某所に潜伏していた。
東京駅で合流した私とイチヂカン中尉は共に米原で新幹線からJR特急しらさぎ3号に乗り換えた。
特急しらさぎ3号は超満席。
指定席が取れなかった私達は他の乗客も含めて客車の連結部近くで仁王立ちなのであった。
窓には秋晴れの滋賀・福井の田園風景が映る。
田んぼに茂る緑。私はそれを指して「MUGIでしょうかね?」と列車の騒音に負けぬ大声で話しかけた。
イチヂカン中尉も負けない大声で「アナタは実に海外ボケですね。稲に決まっていますよ。これから稲刈りですよ!」
此の時期に稲刈り・・・ってか稲穂も実ってねーし。
モヤモヤしながらも在日本歴の長さで彼女に従う私であった。
ただ他の乗客のビミョーな表情が気になった。
特急しらさぎ3号が敦賀駅に到着する。その駅でこの作戦の主要要員が集うはずである。
我々は集合地の敦賀駅待合室に向かった。
駅の待合室と言っても、流石は原発マネーで潤った地だ。
ちょとしたホテルのロビーを思わせる綺麗で落ち着いた雰囲気の漂う場所だ。
そこにはmont-bell社のパーカーを小粋に羽織り、
土曜ワイド劇場の主役的な衣装のヒゲヒゲ・スナイパーが、
意識高い風な表情で足を組んでいた。
喫煙所では王子が、革靴にスラックス・濃紺のダンガリ-風シャツの脇に丸く汗のシミを作り、
幼女誘拐犯を意識した金満家みたいな雰囲気で待っていた。
王子はこれから我々が乗るBMWを運転してやって来ていた。
ナンバーには「神戸」って文字、ひらがなで『わ』って描かれたマシーンだ。
ニコチン補給を済ませた私と王子が待合室に戻る。
ヒゲヒゲ・スナイパーとイチヂカン中尉が座って談笑する後ろには、
皇室のご婦人方が用いられるような帽子をかぶったミス・ツルガ的な案内嬢も控えていらっしゃるのだ。
お仕事柄国際関係に詳しいイチヂカン中尉が、難しい顔をして壁側に置かれているパンフレットを見つめている。
イチヂカン中尉「敦賀でザンビアのレストランって・・・どうしてザンビアが・・・。」
私「ザンビアって中央アフリカ南部の共和国やん。海のない国だぜ。何の関係も無いやん。」
イチヂカン中尉「そう。だから不思議なのよ。私、敦賀でザンビア料理も試したいかなぁ~♪」
敦賀でザンビア料理を欲する女・・・稲刈りに次ぐ謎が発生したのだった。
ミス・ツルガ的案内嬢のビミョーな表情が気になった。
次の瞬間、意識高い風ヒゲヒゲ・スナイパーが我々の謎を吹き飛ばした!
「皆への御土産を新幹線に忘れた!」
彼は叫び、そのまま駅員事務所へと走って消えていった。意識高い系はつらいのだよ。
ビミョーな表情を作っているミス・ツルガ的な案内嬢を後にして、短時間なら無料の駅前駐車場から車を出したのだった。
ヒゲヒゲ・スナイパーの皆へのお土産は忘れ物として見つかったのだが、賞味期限の短さもあって諦めたのであった。
車はアル・プラザ敦賀で右折して国道8号線を北方へと進路をとった。
たまたま痛風潜水隊の隊員が複数、帰国後に住んでいたのもその理由なんです。
ついでに東西南北と散って帰国した隊員にとっても、
位置的にド真ん中で、JTの売上を掠め取って借金返済を続けるJRの始発でも午前中に集合可能っつーのも大きな理由だったんですわ。
そんで、恐る恐る計画を始めたんすよ。
各隊員が集まれる所だけ集まって飲食する、痛風潜水隊の「痛風」部分だけの強化作戦を。
敦賀→近江八幡→スピンアウト&アドリブで下関 っつー世間的にも全く脈略のない動きだった。
だが、我々隊員には美味い物を食い尽くす意味での脈略らしきものは在ったのかも知れない。
6月の或る日に日本に点在する隊員の方々へメールを打った。"「敦賀」から始まる肉欲作戦ってどーよ?”と。
早速に各隊員からのオススメポイントや美味いもの情報が集まった。
イチヂカン中尉からは”肉食べたーぃ。アツガー良いね。” との反応が。
・・・帰国しても安定のイチヂカンであった。
K教導隊長発のメールでは署名がTSURUKOと変更された。
構想半年、肉欲巡行の旅が11月半ばの週末に始まった。
実は私は一応都民なのだった。今回の一時帰国の目的の一つが金色運転免許証の維持更新だ。
実家から北九州空港-羽田を経て、運転免許証の更新を行うために都内某所に潜伏していた。
潜伏先からの風景 Jakartaとはチト違う。 |
特急しらさぎ3号は超満席。
指定席が取れなかった私達は他の乗客も含めて客車の連結部近くで仁王立ちなのであった。
窓には秋晴れの滋賀・福井の田園風景が映る。
田んぼに茂る緑。私はそれを指して「MUGIでしょうかね?」と列車の騒音に負けぬ大声で話しかけた。
イチヂカン中尉も負けない大声で「アナタは実に海外ボケですね。稲に決まっていますよ。これから稲刈りですよ!」
此の時期に稲刈り・・・ってか稲穂も実ってねーし。
モヤモヤしながらも在日本歴の長さで彼女に従う私であった。
ただ他の乗客のビミョーな表情が気になった。
麦だってば! |
駅の待合室と言っても、流石は原発マネーで潤った地だ。
ちょとしたホテルのロビーを思わせる綺麗で落ち着いた雰囲気の漂う場所だ。
そこにはmont-bell社のパーカーを小粋に羽織り、
土曜ワイド劇場の主役的な衣装のヒゲヒゲ・スナイパーが、
意識高い風な表情で足を組んでいた。
喫煙所では王子が、革靴にスラックス・濃紺のダンガリ-風シャツの脇に丸く汗のシミを作り、
幼女誘拐犯を意識した金満家みたいな雰囲気で待っていた。
王子はこれから我々が乗るBMWを運転してやって来ていた。
ナンバーには「神戸」って文字、ひらがなで『わ』って描かれたマシーンだ。
ニコチン補給を済ませた私と王子が待合室に戻る。
ヒゲヒゲ・スナイパーとイチヂカン中尉が座って談笑する後ろには、
皇室のご婦人方が用いられるような帽子をかぶったミス・ツルガ的な案内嬢も控えていらっしゃるのだ。
お仕事柄国際関係に詳しいイチヂカン中尉が、難しい顔をして壁側に置かれているパンフレットを見つめている。
イチヂカン中尉「敦賀でザンビアのレストランって・・・どうしてザンビアが・・・。」
私「ザンビアって中央アフリカ南部の共和国やん。海のない国だぜ。何の関係も無いやん。」
イチヂカン中尉「そう。だから不思議なのよ。私、敦賀でザンビア料理も試したいかなぁ~♪」
敦賀でザンビア料理を欲する女・・・稲刈りに次ぐ謎が発生したのだった。
ミス・ツルガ的案内嬢のビミョーな表情が気になった。
次の瞬間、意識高い風ヒゲヒゲ・スナイパーが我々の謎を吹き飛ばした!
「皆への御土産を新幹線に忘れた!」
彼は叫び、そのまま駅員事務所へと走って消えていった。意識高い系はつらいのだよ。
ビミョーな表情を作っているミス・ツルガ的な案内嬢を後にして、短時間なら無料の駅前駐車場から車を出したのだった。
ザンビア無実! |
車はアル・プラザ敦賀で右折して国道8号線を北方へと進路をとった。
続け。
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