この珈琲屋は珈琲を理解している。
インドネシア各地の豆を夫々に合う煎り方で煎って用意している。ドリップ、手動エスプレッソ、フレンチと淹れ方も各種取り揃えている。
客は豆と淹れ方を選んで珈琲の正しき姿を楽しむ店だ。
ローカルの珈琲好きが引っ切り無しにやって来る。
インドネシアに来て確信したのが、欧米人の多くは食物もそうだが珈琲の何たるかが判っていない事だ。
奴等の多くは酸化した豆でも、消し炭を混ぜた様な苦味でも平気で珈琲を飲める連中なのだ。
皆英国人だ！皆ベジタイトやマータイトで涎を垂らせるに違いない！
そして後日に我々と一緒に潜る案件を依頼している、K教導隊長は右肩を痛めて普通に挙げられない状態らしい。
どうやら仕事で車での移動中に爆睡してしまい、サタデーナイト症候群ッポクなってしまった様子だ。
「今の私、ブーラジャッの着用にも苦労しているのよ。もぉ～手伝ってくんない？」
フルーツに似た珈琲の香りも吹っ飛んだ！嗚呼、衝撃の告白なのである。この瞬間私の魂とナニが震えたよ。
K教導隊長にも乳首とか在るんすか？バンドエイドとガムテープじゃダメっすか？！
思わず尋ねてしもうたわぃ。
「ブーラジャッって、乳首だけを何とかすれば良いってモノじゃないのよ。乳首の他にも容積を占めるモノを纏める必要が有るんですから。」
この台詞で沈黙してしまう私とイチヂカン中尉。
ってか、男の私はともかく、中尉は何で一緒に黙るのよ？。アイマイな表情で。
ほぉ、実に奥深い・・・。タマジャーの様なもんか。
急遽、全国乳帯布脱着問題対策準備室が珈琲屋台に設けられたのであった。
私は早速に臨時小手先触診偵察業務及び暫時乳帯布脱着技官を申し出た。
無論その申し出は彼女の鼻息でアッサリと吹き飛ばされた。
因みに女性からChi･Ku･Biって生音声を聞きながら飲む珈琲は実に美味い。豆知識を得たゼ。
ショップで機材の準備をする。私のTUSA製ダイコンのカバーがズレている。
スイッチ部をズレたカバーが押しっ放しになっている。
ふむ。よーく見てるとカバーの爪が折れている。
イチヂカン中尉「あ、ごめんなさい。今朝、合流して車に乗るときに私さんのカバンのダイコンの上にカメラを乗せたかも知れない。」
いぇいぇ、此れは完全にダイコンカバーの設計ミスですな。チミの罪状は精々執行猶予5分程度のもんですわ。
此れに関しては、如何にイチヂカン中尉がMs. GaSaTsu と呼ばれていようとも、チミの所為に拠る所ではないのだ。
TUSA(タバタ製作所)も価格をあげてでもゴリラ･ガラスなりを用いるべきなんよ。
私は遂に自作を決意するのだった。
一本目ジェティ。
颯爽とフードベストを身に羽おる。
今回フードベストを持ち込まなかった、イチヂカン中尉は羨ましそうに私を見る。
ソレを思いっきりドヤ顔で見下げる私。
波の無い水面に入り込む。ん！？暖かいじゃん。私の目論見はアッチの彼方へと飛んで行った。
海水温度26-28℃。透明度は15ｍ。
相変わらず、生物発見役は私。イチヂカン中尉は少しでも暖かい水を求めて、私の数ｍ上海
今更知らせるまでもないオオモンカエルアンコウ。
ヒメオニオコゼとのコラボで。
他の場所にもオオモンカエルアンコウ。目玉がサファイアだ。
柱に沿って浮上。途中で7cm位のカエルアンコウに二回出会えた。
内一匹は上海を飛び回るイチヂカン中尉が発見した。ドヤ顔のイチヂカン中尉が居た。
そろそろイチヂカン中尉の為にフロートを使う機会を設けようと思った。
二本目BlueLagoon。
ボート上での休憩中に、ホウセキカサゴの捜索を主体に潜ろうと打ち合わせした。
居そうな場所は何箇所かイメージしていた。
そんで潜って4分後にはホウセキカサゴのオピンクに逢っちまった。アッサリ過ぎやろ！
ドーすんだよ残りの時間とタンクの空気･･･。
ま、昨日は居なくなっていた全裸ハダカオコゼ二匹に会釈をしておく。
スケベ心が止せば良いのに「タツノオトシゴにも会っておけ。」と囁く。
今日のオオウミウマの捜索には手間取ってしまった。会うには会えたけどな。
ヤバイ！私の全裸ダイコンがDECOへとテンパリそうだ。
イチヂカン中尉に私のダイコンを見せる。中尉からOKサイン。
エアは十分だけど、日本国SEIKO製のダイコンは実にシビアだ。シビア過ぎる。
生意気にも◎ｍで△分はジッとしていろ。と指図してくる。
指図に従わないで居れば勝手に48時間もの間、死んだふりをするのだ。
やはり安全なダイビングにはダイコン2台だにゃ。
安全停止中、イチヂカン中尉にフロートを上げてみ。とサインする。
中尉がフロートを取り出す。
思いっ切り絡まったロープがゴトンと落下する。
それを無視してフロートにエアを送る中尉。
無論フロートは元気良く上昇する。
それを追おうとする中尉を止めてユックリ上がれとサイン。
良かったね！BlueLagoonで打ち上げて。
DECO解消の為に私は暫し海中で停止。
速よオマエも上がって来いや。と中尉殿。
んだからねー。DECOチンなのよ。さっき理解したんじゃなかったの？
浮上して「DECOって知ってる？」尋ねる私。
嗚呼！尋ねるだけ無駄だったかも知れなひ･･･。
チミは絡まっているロープを解いていなさい。
バイパス途中にあるバソ･イカンの店で軽い昼食。
プルンチン･カンクンが激辛だ。
夕食は天咲。カツオのタタキ。そんでタタキに使うポン酢に鳥皮カラ揚ゲを漬して食すと永遠の幸せが･･･。
0 コメント:
コメントを投稿