「外国人就労者受け入れの目的はあくまでも技術移転だとインドネシア政府は定めているのよ。
そもそも技術移転なら半年で十分じゃね?
大体、もうワシ等だけでも十分優秀やし上等な御仕事をしますぜ。」
今年から外国人アドバイザーの新規就労許可を半年に区切って来た一方で、、
外国からの草の根・人間の安全保障無償資金協力でもって、自分とこの小学校の便所を新設・改修してもろうて喜ぶ御国である。
自分とこの厠ぐらいは自前で何とかせぇよ。
等と我々外国人が思っては不遜なのであろうねぇ。
自分のケツもよう拭かんで厚化粧に励むとかイメージしちゃ不遜なのであろうねぇ。
多分便所屋の売込みが上手やったんやね。
↓の作戦を無事に終え宿を引き上げる時に其れは起きた。
そもそも宿は年々増え続ける客を受け入れる為に拡張工事中だった。
日の出ダイブの後の、我々としてはその日の最後になるダイブを終えたのが09:30。
昼迄仮眠してから帰る事にしていた。
んがっ!部屋の中が熱いのだ。そしてシャワーを浴びたいのだが水はポタポタとしか出ないのだ。
そう、停電なんよ。
っところがっ!
やたらと“っ”を多用しているのだ。
聞こえるのだよ。我々の指定された部屋の直ぐ隣の建築現場から威勢の良い電動工具の音が・・・。
どーゆー事っすか?
フロントに苦情を持って行く。
工事をやっている自称職人連中が客室の電源を切って工事用に廻してしまったらしい。
それでエアコンも水もダメダメ化したのだった。
そりゃそーだ!職人は客に幾ら良い思いをさせても身銭にはならんもんね。
至急客室に電源を復旧する様に話す。
斬込隊長が「やってられないから帰るべ。」と叫ぶ。
ベランダ部で干していた機材を仕舞う。
他の荷物は大体纏めてある。
所用でジンバランに行っているマネージャー氏に携帯電話からメールを送っておく。
携帯電話はメールの反応が来るかも知れんから、ベランダに置いたショルダーバックのベルクロ式留め具のポケットに放り込む。
いつもは煙草を入れる場所だ。
一旦部屋に入りメインバッグと部屋の鍵を持ち出す。
鍵をドアに差し込み、全てのカバンを掲げて車に向かう。この間、恐らく13~18秒。
車に着いて再び携帯電話を取り出す?!
無の世界がポケットに拡がっておる。
ポケットには何にも入っていないのだ。
見取り図
Na・カオレ中尉に頼んで私の携帯電話に電話してもらう。
中尉の話では、最初は呼び出していたのだが直ぐに圏外のアナウンスに変わったとの事。
図の通り私が歩いたのはセメントで固められた20m弱の道だけ。
メッシュバッグ・メインバッグ・ショルダーバッグ全部ひっくり返し、部屋の中も全て探したが無い。
ホテルのフロントで事情を話し、スタッフ総がかり延べ10人で捜索範囲約26㎡を約3600秒かけて捜索するも全く跡形も無し。
我々の部屋の位置は一番奥の部屋。スタッフと工事関係者以外は歩いていない。
ま、無いものは無い。
諦めて帰途に就く。
あ”~~~ぁ。携帯電話が無くなったぁ。
此処で落ち込んでもしょうがない。
必死に「携帯電話が無くなって良かったジャン。」と脳内で決め付ける。
その後に良かった理由を思い付く限り考える。
否、むしろヨカッタと決め付けたら後は脳味噌に勝手に理由付けさせる。
此れがワタクシ流思考法。
此れ位フテブテしい前向きさは此の国で生きていくには必要だ。
「ブランクの長かったNa・カオレ中尉が海中でパニックになった。
そこで白馬に乗った私が身を挺して君を救助した。
君は無事に生還した。
しかし、身を挺した私は携帯電話を失ってしまった。
だが、此処は一つ皆が無事に還る事が出来たんでヨカッタとしようじゃないか。」
こーゆ~ストーリーは如何じゃろう?
後部座席隣に座るNa・カオレ中尉の耳元で囁いてみる。
Na・カオレ中尉「なんっすか?それ。」
いや、だからね、携帯電話が無くなったけど、まぁ良かったヨカッタって納得する理由を作ってんのよ。
Na・カオレ中尉「駄目っすよ。それ。」
ふ~む・・・。
「突然の腹痛に襲われたNa・カオレ中尉。
そこで私が意を決して
Na・カオレ中尉の肛門に
携帯電話を突っ込んだ。
するとア~ラ不思議!」
Na・カオレ中尉「もういいっすよ。」
いずれにせよ今日は日曜日。
日曜日の夜までIndosatのサービスをやっている場所が判ったので
Jl.Teuku Umar のICE モールに独り車を走らせる。
何の事は無い。サムスンの看板が馬鹿でかい中途半端なモールだ。
入って行くと、店員にサムスンの携帯を勧められる。
私「Hey, I'm Japanese. You know, Samsung is Enemy.」
2階のIndosatのサービスカウンターでは
大学で日本語を学んでいたというウラ若く綺麗な尾根遺産がお相手してくれた。
お鼻の下の濃いメな産毛だけが玉にキズね。
パスポートを出す。
物の数分で新しいSIMに元の携帯電話番号を注入してくれた。
グヒッ!美人から注入ョ!!オヂサンにも何か注入してくれぃ!
コレだけで携帯電話を失くしてヨカッタのだと言えた。
ついでに着発信履歴を見てもらうと、ホテルのスタッフ一同と我々が全員で携帯電話を探しているまさに其の刻限、僅か数千ルピアの発信が記録されていたのであった。
恐らく私がカバンと部屋の鍵を取りに入った其の瞬間に、私の後姿を警戒しながら素早く盗んだ奴がいたのだ。
私の机の引き出し内で遊んでいたDocomo NECカシオの強引に白ロム化したオモチャ携帯にでも、当面はSIMを突っ込むしかない。
いや寧ろ新しい携帯電話を買っちゃおうかなぁ。
京セラのゴッツイ奴とか素敵ジャン♪
其の夜、宿のマネージャーから「今後も全力で捜索を続ける。スタッフ一同強烈な恥を感じている。本当にごめんなさい。」と電話があった。
もうね、それで気持ちは十分よ。
因みに宿代は大幅値引きしてあった。
ま、皆さん油断無きようにね。
そして、私の携帯電話を盗んだ奴は
一族郎党と共に7回くらいSHI・NE !!
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 コメント:
コメントを投稿